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「島の手仕事」 [本の話]

沖縄県八重山諸島、黒島出身の友人が、本を送ってくれました。

八重山諸島で、糸づくりから染色、機織りの仕事をしている人たちを紹介した本です。八重山の各島に暮らしているひとりひとりを丁寧に取材し、その仕事の工程とその人の生き方を写真と共にまとめてありました。

染色や織物の工程を詳しく書いた本は沢山ありますが、仕事をしている人に寄り添い、「その人」を見事に描いた文章を読んでいると、読み手の自分もその場にいて、同じ光景を見ているような気持ちになりました。そして、作り手の人が織り上がった布を着物に仕立て、晴れやかな表情で写っている写真も素晴らしく、ずっとその人に寄り添って撮影されてきたのだと感じました。
まだ織物の工程を全く知らなかった頃、私は機織りの作業が一番大変なのだと思っていました。八重山諸島で初めて八重山上布やミンサー織りに出合ったときに、織物をされている方から「機に掛けてしまえば、後はそれほど大変ではない。その前の糸づくりや染めが一番大変な仕事だから。」と教えられました。

植物の繊維から糸をつくり、植物の色で染め上げ、細い糸を織るという、気の遠くなるような工程を経て出来上がる織物。一番来て欲しい人に心を込めて作られていく布の素晴らしさを深く知ることの出来る本だと思いました。

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折り紙の本 [本の話]

子どもの頃、大人の人から折り紙を教えてもらうのが楽しみでした。正方形の紙から立体が出来上がっていくのがとても不思議で、いろいろな紙で習いたての形を何度も練習しました。紙を指で押さえて、角をそろえたり、線をそろえたり、どこか少しでも手を抜くとゆがんでしまうので、遊びながら自然に一つ一つの過程を大切にすることを学びました。以前アメリカ女の子にせがまれて、久しぶりに折り紙をしました。「一緒にやってみよう。」と、その女の子に教えたいのですが、思うように英単語が思い出せず、説明するのに苦労しました。折り方もだいぶ忘れていました。
先日、本屋で折り紙の本を捜しました。驚くほど沢山の本が出版されていて、どれもこれも興味深いものでした。その中の一冊、基本的な折り紙の本なのですが、嬉しいことに英訳が書かれていました。どこをどう折るのか、何を注意すれば良いのかが、とても細かく英訳されていて、これなら今度は困らないでしょう。早速購入して、この本で忘れてしまった折り方と共に英語勉強もやり直しています。旅行鞄に折り紙を入れて海外へ行ったら、どこの国の子供たちともすぐに仲良くなれそうな気がします。

「英語訳つき 人気おりがみBest50」 主婦の友社

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佐野洋子著「死ぬ気まんまん」 [本の話]

佐野洋子さんという作家を初めて知ったのは、児童用の本がおいてある図書館でした。「おぼえていろよ 大きな木」という題の絵本が気になって、手に取りました。子供向けの本に「おぼえていろよ」と、題名をつけてしまう絵本作家は,どんな人なのだろう。「さのようこ」初めて知った作家の絵本は子供だけでなく、むしろ大人に読んで欲しい絵本でした。
その佐野さんが、がんでなくなったのは、2010年11月です。病気と向き合いながら、日々の暮らしをまとめ、哀しいくらいおかしみを込めて、本音を語ってくれたように思える本がつい最近発売されました。「死ぬ気まんまん」(光文社)
ある日、佐野さんの息子さんが言った一言が、本の題名になったそうです。「おフクロ、なんかこの頃、死ぬ気まんまんなんですよね。」

1ページ1ページが、愛おしくなる文章でした。ある日突然がんになり、再発を繰り返したら、もうそれだけで気が滅入ってしまうのに、最後の最後まで、佐野さんらしい文章で・・・もうこの人の作品が読めなくなってしまうのは本当に哀しく、残念でなりません。

 

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小説の中の「逸見小学校」 [本の話]

庄野潤三さんが文壇デビュー前に書かれた長編戦争小説「逸見小学校」(新潮8月号)を読みました。原稿180枚(途中3枚欠けている)は庄野さん27歳の時の作品で、当時庄野さんは大阪市立南高校で英語の教師をしていたそうです。原稿の最後に1949年1月21日という日付がありました。
庄野さんは昭和18年に徴兵検査に合格し、翌19年には海軍少尉となりました。庄野隊を編成して、一時期横須賀の逸見国民学校に駐屯していたそうです。この小説はこの頃の体験を軸に書かれた作品のようです。新潮8月号の146~147ページには昭和20年6月14日に撮影された海軍庄野隊の集合写真で、軍刀を持って写真中央に立つ若き日の作者がいました。木造2階建てで2階部分には部屋ごとに窓辺に手すりが写っていました。小説の内容は、千野という尉官軍人(大学卒業前後の若い海軍軍人)の目を通して語られる日々の暮らしとその心情が克明に綴られたものでした。
「ここでの訓練の方針といふものは、出撃までの約一ヶ月の間に、出来るだけ英気を養い、心身ともに力を充いつさせると云ふ点にあったやうである。」というように、戦争の悲惨な様子ではなく、制約されてはいるけれど、日々の穏やかな時間を丁寧にまとめたものでした。偶然関わることになった逸見小学校を舞台に、時代を越えて、ここで静かなひとときが流れていたことにほっとし、心温かなものを感じました。

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1873年(明治6年)創立の逸見小学校 [本の話]

日本写真家協会が毎年行っている写真学習プログラムの手伝いで、横須賀市にある逸見小学校へ行きました。京浜急行の逸見駅でおり、横断歩道を渡ったところに味噌屋さんがありました。古めかしい店の中には色々な種類の味噌が並んでいました。道路の両側にはこの町の歴史を物語るような店が残っています。玉子1個27円と書かれた小さな玉子屋さんは、きっと昔からバラ売りをしてくれたのでしょう。お茶や和菓子の店も趣のある建物でした。細い道に入り、お寺の脇を過ぎた所に逸見小学校の校門が見えました。
校庭に大きくてりっぱな楠が4本ありました。その背景には何と段々畑のように墓石が並んだお墓が見えました。「ご先祖様と楠に見守られ・・・」という逸見小のホームページのままでした。毎日お墓を見ながら勉強か・・・と心配しましたが、確かにご先祖様に見守られていると思えるような明るいお墓です。
この学校へ来る数日前、新聞に庄野潤三さんが作家としてデビューする前に書かれた小説「逸見小学校」の原稿が見つかり、7月に発表される話が載っていました。今日7日発売の新潮8月号に掲載されるそうです。偶然この学校に関わることになり、この小説もぜひ読んでみようと思います。小さな商店街の話も出ているといいのですが・・・

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子育て中の人、子供に関わる人に読んで欲しい本 [本の話]

「言葉を育てる 米原万里対談集」


この本は米原万里さんがいろいろな方と対談したままをまとめてあります。対話の内容から、米原さんの体験や考え方を知ることができました。
一番興味深かったのは、子供時代にチェコスロバキアのプラハで受けた教育について語られた文でした。


*低学年の授業は、算数以外は理科も社会もなく、すべて国語(母語)だった。動・植物の名前、町や村のことも、小説の一節や詩を暗唱しながら学ぶ。言葉の達人にしてあげることが、そのあとさまざまな学問をしていくための基礎体力になるという考えである。
*学校の試験は論文か口頭試問。たとえ答えがあっていても、説明文がわかりにくいと減点される。図書室で本を借りると、返却の際、司書の先生に読んだ本の要約を話さなければならない。このように、人に言葉できちんと説明して、はじめてものごとを理解した、とみなされた。


もっといろいろ紹介したいのですが、この本はぜひ子育て中の人や教育に携わっている人にも読んでいただきたいと思いました。
それからこの本の最後に黒岩幸子さん(ロシア語通訳協会)が、「素顔の万里さん」という題名で書かれた文も素晴らしいものです。米原さんの鎌倉での暮らしや人柄がよくわかり、その場に一緒にいるような錯覚を起こさせてくれる文章です。(ロシア語通訳協会のホームページでも読むことができます。)
米原さんにはもっともっと長生きをして欲しかったです。この先80歳、90歳になる頃、どんな話を書いてくれたのだろうと考えると、残念でなりません。

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